私たちが普段生活している家の中には、目には見えなくても数百万匹単位のダニが潜んでいるといわれています。
とくに布団やマットレス、カーペット、ソファなど、湿気とホコリが溜まりやすい場所はダニの温床です。
こうしたダニは、直接人の肌を刺すだけでなく、死骸やフンが空気中に舞うことで、アレルギーや喘息、アトピー性皮膚炎などを引き起こす原因にもなります。
ダニは見た目には小さくても、その健康リスクは無視できません。代表的な健康被害には以下のようなものがあります。
症状 | 原因となるダニ | 特徴 |
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かゆみ・湿疹 | ツメダニ ・イエダニ |
人の皮膚を刺して炎症を起こす |
アレルギー性鼻炎 | ヤケヒョウヒダニ | 死骸・フンがアレルゲンとなる |
喘息・気管支炎 | ヤケヒョウヒダニ | 空気中に舞う微粒子が呼吸器を刺激 |
アトピー性皮膚炎 | ヤケヒョウヒダニ | 皮膚バリアを破壊しやすい |
免疫機能が未発達な乳幼児や、体力の落ちた高齢者は、ダニによる健康被害を受けやすい傾向にあります。
布団やカーペットを共有している家庭では、家族全体にアレルギー症状が広がることもあるため、早めの対策が不可欠です。
ダニが大量発生しやすい家庭内の環境にはいくつかの共通点があります。まず第一に挙げられるのが、「高温多湿」という条件です。
ダニの多くは、気温20〜30度、湿度60%以上の環境を好み、梅雨時期から夏にかけて急増します。まさに日本の気候はダニの繁殖に適しているのです。
ダニの発生を予防するには、まず彼らがどんな条件で繁殖するのかを知ることが第一歩です。
ダニが好む条件 | 対策のヒント |
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湿度60%以上 | 除湿機や換気を活用する |
温度20〜30℃ | 室温管理と換気をこまめに行う |
エサ(フケ・皮脂・食べかす) | 掃除と洗濯を徹底する |
暗くて狭い場所 | 家具の裏や押入れも掃除対象に |
ダニは繊維に入り込む性質があるため、特に布団やカーペット、クッションなどに多く潜んでいます。
掃除機だけでは奥の方まで届かず、ダニの死骸やフンが残ってしまうことも。これがアレルギーの原因になるため、物理的な除去だけでは不十分です。
ダニは肉眼では確認しにくいですが、刺された跡や咳、くしゃみ、目のかゆみなど、アレルギー症状として体に現れます。
室内環境が整っていても症状が出るなら、隠れたダニ汚染が進んでいる可能性があります。